周りの目を気にしてなかなか自分の意見を言ってくれない人っていますよね。
今回は「本音」を引き出す質問術を紹介します。
本心を明かさない人には「投影法」を使おう
「本音」を明かしていないひとから本音を聞き出そうとするのは難しい。
その人が語りたくないから隠しているわけですから当然です。
その状態で「“あなたは”どうおもう?」と聞いても本音が返ってくることはなく、建前で返ってきてしまう。
そんなときに使えるのが「投影法」です。
投影法とは…
統計学的にも効果が証明されている方法で、カウンセリングにも用いられている方法です。
たとえば「(あなたは)この職場に何か不満がありますか?」という質問…
めちゃくちゃ答えづらいですよね?
「普通の若い人だったら、この職場に何か不満持つかな?」
これならどうでしょう?
「就業時間よりも早く出勤していないといけないことや、時間を超えて勤務している人がいて帰りづらいことに不満を抱えると思います」
こんな感じで答えやすくなりますよね。
“あなたの意見”ではなく“一般論”を教えてほしいという聞き方をすることで一気に答えやすくなるのです。
このとき返ってきたことが本当に「一般論」かと言えば違います。
この意見の中には必ず本人の意見が「投影」されているはずです。
これが「投影法」です。
投影法を使う際のポイント
この「一般的」をその人が投影しやすい像にすることを心がけるようにするとうまくいきやすいです。
「20代としては」「働く女性としては」「バイトとしては」などと、その人が投影しやすい一般論で質問すると、その答えには必ず「本音」が含まれているものです。
段階的に質問して「本音」に迫る
また「投影法」を利用して2段階、3段階で質問するのもおすすめです。
まずざっくりと「一般的にはどう思うかな?」と質問し、次の質問で「若い世代としてはどう思うかな?」と聞き、最後に「ちなみに君はどう思う?」と聞いていく…
すると最後の段階の質問の答えは、その前の答えと一緒であれば「ぼくもそう思います」となるだろうし、さらに少し違うのであればそれを語ってくれるだろう。
少しずつスポットを絞っていくことで、その人を引き出しつつ、その人自身の意見の整理にもなる。
質問の階層を分けて、じわじわその人の「本音」に迫っていくのがおすすめです。
ただその人の「意見を聞くだけ」であれば、「投影法」で本音を聞き出して終わりでいいと思います。
でももう一つ先で「あなたはどう思うの?」と直接的に聞くことで、自分と相手がしっかりと向き合うことになる。
「あなたは?」に対して答えてくれた答えには「血が通っている」…
それに共感できるなら仲良くなるきっかけにもなる。
段階的に質問をしていって、その答えに共感できそうであれば、「あなたは?」と質問しその答えに「私もそう思う」と共感する。
めちゃくちゃいい戦略だと思いますよ。