あらら。
脳が良かれと思って自動的に処理してくれてることを悩みにしてしまっていますね。
他人を見下してしまうのは脳の機能のせいかも…
私たちは一日中情報に囲まれて生活しています。
その情報を全て仕入れた上で、どれが必要でどれが不必要かを考えていたら処理が追いつきません。
そこで脳が「RAS」という機能で、自動で情報の取捨選択をしてくれて「自分にとって重要な情報だけ」をアップして、それ以外の情報を省いて、視野に入れないようにしてくれているのです。
そのときに、必要ない情報だと認識しようとして、その人の嫌な面を見てしまうから、この人はダメな人間だと見下してしまうんでしょうね。
相手に少しの思いやりを持てば人間嫌いが和らぐ
「その人がどうしてそう行動したのか想像する」ことで、ネガティブな感情を抑えることができます。
たとえば、人に道を訪ねたとして、その人が嫌そうな表情をした感じだったら、「なんだこの人」って、その瞬間に思うでしょう。
ですが、その人が、次の瞬間にはクシャミをして、「…はい、すみません、道ですね?どこに行きたいんですか?」と切り替えて気さくに話しかけてきたらどうでしょうか?
嫌な気がする訳もありませんよね。
さっき、道を尋ねた瞬間に感じた、「なんだこの人」という思いは、相手がどういう状態かを思いやって見れていなかっただけだったのです。
…この例ではわかりやすく、“くしゃみ”をしてますが、そうでなくても、鼻がムズムズしたり、目が痒いからということで、表情が曇って見えることだって多くあります。
そんな表情したくないのに、なってしまうんです。(ぼくも花粉症だからわかります)
他の例でも考えてみましょう。
あなたが店前でお客さんに声をかける仕事をしていたとして、声をかけた相手に無視されたら当然いい気はしないですよね。
会釈くらいしてくれてもいいだろう、とか思うんじゃないでしょうか?
でも、その声をかけられた人はもしかしたら、ものすごく体調が悪くて返事する余裕なんて全くなかったかもしれません。
…これは分からないことです。
脳が「RAS」によって「無視した嫌なやつ」にしてしまう時、少しだけ相手のことを思い「どうしたのかな?もしかして体調悪いのかな?」と思えたりすれば、人間嫌いや人を見下す思考の癖をやめられるきっかけになるでしょう。
そう、ネガティブな一点だけ見るのでは無く、そこから少し想像力を働かせて相手を思いやることができたら、その人のことを嫌いになることにブレーキがかけられるはずです。
-でも、もちろんどうしようもなく嫌な人、どう考えても嫌な人、無理な人はいますから、その人とは関わらないようにしましょう。
じわじわ立ち止まって、「どうしたんだろう?」と考える癖がついていけば、脳に基準を与えている「過去に築いた観念」からも解放されていくはずです。
少しずつ自分のリアクションを変えていくところから始めて、人嫌いをやめる方法
一気に変わることは難しくても、少しずつなら変われます。
まず、一旦相手の行動を見ての自動判定で「嫌なやつ」と思ってしまうのは仕方ないものとしましょう。
それは反射の自動判定なので仕方ない、そう割り切るのです。
そして、そのあとの自分のアクションを変えていくようにします。
まず、「嫌なやつ」と思ったときに、なかなかないかもしれませんが「クソっ」と小さい声で言ったりしているのであればそれを止める。
次に、イラッとしても、イラッとしたことを表情に出さないようにする。
この段階で、一度良しとします。
自分の中で抱える分には誰にも影響は与えていませんから、一度ここまでできている自分、前と変われている自分を実感してください。
そしてその状態を続けます。
イラッとしても、それを出さない…するとこれが不思議と「あ、やっぱりこの人もそういうつもりじゃなかったんだ」「悪い人じゃないな」「じつは良い人そうだな」と相手の良いところを見つけられるようになってくるのです。
最初に悪いところを見るのは本当に癖なんだと実感するようになるんです。
そして、意外といい人が多いことが分かれば、最初に感じる「イラッ」もなくなってきます。
「あーぁ、いい人なんでしょ、実は…おれだから次の一手見てあげるけど、普段損してるんだろうなぁこの人」
みたいに思えてくるのです。
そうなったらかなり楽です、ぜひ実践してください。